本谷有希子『甘え』
人数 男2 女3 90分
あらすじ
父と二人で暮らしている。母に逃げられ、寂しさに押し潰されそうな父
は、夜毎私にすがりつく。
ある日、すぐに男の子にやらせてしまう心の優しい友達が泣いていて、私は慰めたくてこう言った。
「ねえ、夜這いって文化が、なんでなくなったか知ってる?」。
その子が顔をやっと上げてくれたので、私は一生懸命、話してあげた。いろいろと。
考え方によっては、あなたのほうがずっときれいなんだよ、と。その子は「きれいなんて言われたの初めて」と嬉しそうに笑ってくれた。
その笑顔を見て、やっぱり私は実行していい、と思ったんだ。
それはとても不道徳なことだけど、やっぱり実行しなきゃいけない、と思ったんだ。
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