ー 奇妙な親子。回転舞台。不気味だけど惹かれる作品。
タニノクロウ『地獄谷温泉 無明ノ宿』の上演時間・人数
男4 女4(うち声のみが1人)
上演時間 130分
受賞歴
タニノクロウ『地獄谷温泉 無明ノ宿』は、第60回岸田國士戯曲賞を受賞しています。
あらすじ
舞台は山奥にある古い湯治宿。ここは村人たちの憩いの場、病気の療養の場として長い間愛されてきた。しかし、そこは近く新しい線路を通す工事のため取り壊される運命にあった。2015年、秋が冬支度をし始めたある日、東京から風変わりな二人の親子がやってきた。この宿の主人に頼まれて人形劇を見せに来た人形遣いの親子だった。父親の方は身の丈が三尺ほどしかない小人症の老人で、その息子は表情が乏しく仮面のような顔をして薄気味悪い。依頼主に会えぬまま待ちぼうけを食う親子。日が暮れて帰る手段もなくなり、仕方なく一泊することとなる。村人たちはこの風変わりな親子の突然の訪問に、困惑する一方強く興味を惹かれていく。そして、やがて村人たちは心の深淵を揺さぶられ、暗部を露わにしていく。