【13人以上・120分】渡辺えり『深夜特急 ~めざめれば別の国~』

渡辺えり『深夜特急 ~めざめれば別の国~』の上演時間・人数

ー 息子の死を受け入れられない悲しみと彼の生きたかった物語。

上演時間(目安) 120分

人数 13人以上 男7 女6 + アンサンブル8人

人数は初演をもとにしています。演出プランにより人数および男女比は変更できる場合があります。


あらすじ

石原愛斗は自殺した息子・北斗の死を受け入れることができなかった。

その妻の哲子もまた息子の死から目を背け自分の殻に閉じこもっていた。

愛斗の兄弟みずほとさくらは、ぎこちない家族の様子をみて嘆いていた。

不安定な状況で止まっている家族が、愛斗の残した希望の物語とともに動き出す。

感想・コメント


女優として大活躍の渡辺えりさんの脚本です。

最初に読んだとき、セリフもシチュエーションもファンタジーな感じで、明るい物語かと思ったのですが、そんなことはなく、時折挟まれる家族の冷たい会話のギャップで「死」というものの本来の緊張感を取り戻します。

カエルの合唱のようなものもあったり野ばらがでてきたり、基本的には楽しく展開していくのですが、物語の世界の明るさが自殺した少年の「生きたかった世界」だとわかったときにずっしりと感じるものがあります。

冒頭部分のセリフの美しさ、例えば、隕石のことを「星の心臓」だと言ったりするところのファンタジーの要素と日常会話での言葉の緻密さ。それから、会話の中で見せる社会を投影した比喩表現や例え話は多分野にわたり造形が深くないとかけない表現だと感じました。

参考資料の多さからも渡辺えりさんの熱量が伝わってきます。

個人的に一番好きなセリフは少年の「主人のないイスの前には等身大の鏡を置こうよ そうすればそのイスを眺める父さんの姿が写っているはずさ」です。冒頭部分のセリフなんですけど、後から読むと、ここがすごく大切な意味を帯びているような気がします。少年・北斗は父に対する直接的な思いをここに込めたのかなと思ったりしました。


渡辺えり『深夜特急 ~めざめれば別の国~』の台本入手方法

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