野田秀樹『半神』の上演時間・人数
原作・脚本:萩尾望都 脚本:野田秀樹
上演時間 110分〜120分 (目安)
人数 12人 男7 女5
作者:野田秀樹について
NODA・MAPを設立し活躍する劇作家・演出家。東京芸術劇場芸術監督、多摩美術大学教授を務める。
特徴
散りばめられた言葉遊びを活かし、古典作品や既存作品を新しい視点から蘇らせるリメイクを特徴とします。
略歴
1976年、東京大学演劇研究会を母体に劇団夢の遊眠社を結成。1992年に解散するまで、脚本・演出を担当し、人気を獲得。その間に海外公演も何度も行いました。
1993年、演劇企画制作会社野田地図(NODA MAP)を設立。劇団の枠にとらわれないプロデュース公演の先駆けとなります。
番外公演として、少人数で行う舞台も行い、その作品は学生劇団や小劇場で何度も上演され続けています。
受賞歴(抜粋)
1983年、『野獣降臨』で第27回岸田國士戯曲賞受賞
1999年、『Right Eye』で第2回鶴屋南北戯曲賞受賞
2009年、イギリスのエリザベス2世女王より名誉大英勲章OBEを授与される
2011年、紫綬褒章を受章。
あらすじ
醜いが高い知能をもつ姉シュラと、美しいが頭が弱い妹マリア。ふたりは、半身を共有しながら、時に反発し、時に依存しあいながら存在してきた。
https://www.nodamap.com/site/play/16 NODA・MAP公式HPより引用。
しかし、負担の大きさから双方ともに衰弱し、十歳を目前にして死の危険に直面する。救う方法はひとつ。分離手術によって、どちらか片方を生き延びさせる方法だけだった。手術の成功で生き残ったのは、シュラなのか、マリアなのか・・・
野田秀樹『半神』の原作
原作はこちらの萩尾望都(はぎお もと)さんの短編漫画『半神』です。
感想・コメント
野田秀樹さん『半神』。原作は2019年に文化功労賞にも選ばれた萩尾望都さんの漫画『半神』。
結合性双生児、またの名をシャム双生児という体がつながってしまった双子の姉妹を描いた作品で、一人は栄養が行き渡っており美人で愛され、もう一人は栄養が行き渡らず、醜い顔であった。
そんな「一人」なのか「二人」なのかわからない微妙な部分を野田秀樹は描きます。
そして野田秀樹がその結合性双生児のモチーフと組み合わせるのが、算数の問題。
1/2+1/2=2/4…単なる計算間違いじゃないこれの意味が明らかになった時に、結合性双生児の孤独がみえてくる…という感じです。
さらには、互いがいないと成り立たないというところから、補完性のイメージ、DNAのイメージへと繋がっており、それを表す「螺旋」というキーワードなど、孤独を表現するのに関連するキーワードが絶えず発されます。
野田秀樹さんが、NODA・MAPより前の「夢の遊眠社」である1986年に発表されたこの作品は、再演を繰り返し、2018年にも柿喰う客の中屋敷法二さんにより乃木坂46の桜井玲香主演で演出されるなど、今なお残る名作となっております。高校演劇や大学演劇などでも上演する姿が観られ、時代を超えて多くの人から愛されています。
野田秀樹『半神』の台本入手方法
野田秀樹さんの半神は、単行本化されています。
ただし、どこの店舗でももう在庫がない場合が多いですので、amazonなどのオンラインショップで購入する必要があるでしょう。
大きな図書館なら、置かれている可能性はあります。
野田秀樹『半神』の上演許可について
野田秀樹さんの作品の上演許可は、NODA・MAP公式サイトに情報があります。
上演許可申請を出し、上演料を支払えば、問題なく許可を得られると思いますので、必ず上演許可を取ってから上演するようにしましょう。
ー 野田秀樹『半神』戯曲を探す 戯曲図書館