ー 勝手に家に上がり込んだ9人家族。かれらは自分を友達だと言っているが…
安部公房「友達」の上演時間・人数
上演時間 130分(目安)
人数 15人 男9 女6
あらすじ
男の住むアパートに、9人家族が訪ねてくる。男が拒むも勝手に入ってくる9人の家族。
警察もアパートの大家も相手にしてくれない。
9人家族は自らを友達だといって、我が物顔で、そこで生活を始める。
男が恐怖で死んだ時、9人家族はひとりぼっちの人を探して夜の都会へと歩き出す。
感想・コメント
「砂の女」などで有名な安部公房さん、実は演劇でもバリバリ活躍しています。
文学性の高い演劇は、舞台に行われていることの意味をうかびあがらせてきます。
「友達」は、そんな安部公房さんの傑作不条理劇です。
見ず知らずの家族、しかも9人!?が家に勝手に上がり込んできて、自らを「友達」だというそんな不気味すぎる設定なのですが、安部公房「友達」は共同体のあり方を問う作品で、被害者と加害者が容易に変わっていく様子が伝わって来ます。
9人家族のなんともいえない不気味さが彼らが歌う「友達のブルース」とあいまって、舞台上でも戯曲上でも身にしみて伝わってきます。
こんな感じでちょっと怪しい感じの台本をお探しの方はぜひ、読んでみてください。
安部公房「友達」の台本入手方法


安部公房戯曲全集 (1970年)
収録作品 制服/どれい狩り/快速船/幽霊はここにいる/可愛い女/巨人伝説/城塞/おまえにも罪がある/友達/榎本武揚/棒になった男/初演目録
安部公房「友達」の上演許可について
安部公房さんはもうすでに亡くなっているため、著作権を管理する方が本人ではありません。
出版元などに問い合わせてみるとよいでしょう。
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