男1 女5

〜60分

【男1女5・60分】鈴江俊郎『そこにあるということ』

中山は二十八才。 同時に三人の女性を妊娠させてしまった。 女たちは中山の部屋に押し掛け、詰め寄る。 三人三様の孤独がいとおしかった、としか言いようがない。 うまく説明できない中山。 食堂で焼きナス定食を楽しみにしていると、突然泣けてきて困ることがある。 楽しみにしている自分のことを見ちゃったんだ。 見ちゃったらお終いのような気がするんだ。 そこにはなにもないんだきっと。 呟くばかりの中山を女たちは見捨てられるのか。女たちもまた呟くのだろう。 そこにはなにもない、と。 https://shiroinuma.wixsite.com/shiroinuma/sokoniより引用。
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